2010年4月24日土曜日

麻酔科に嫌気がさす

勤め先の病院のオペはなぜかもともと自科麻酔が発達していて、麻酔科がかけるのは心外か全身状態の悪い人くらいだったが、最近人数が増えていろいろ手を伸ばし始めている。
ただ、人数が増えたと言っても、3年目やら4年目やらばかりで、しかも部長以外全員女ときた。そんな若手ばかりなので一人で全部任せてもらえるわけもなく、下に研修医、上に指導医をつけて麻酔をかけるわけだが、ルート確保から挿管、A-line、CV挿入まで一人でやることになっている。練習のために自分が受け持った麻酔は頑張って全部手技を決めるってことだろうが、見てて明らかに下手くそなのでオペが始まるまでがめちゃくちゃ遅い。
下の研修医の子らも、今年からやらせてもらえる手技が減ったらしく嘆いているとかなんとか。

それだけでもうんざりだが、最近はなぜか神経ブロックなるものに手を出し始めて、頭やら腹やら足やらなんでもブロックしている。それがまた長い。。がっぽり腹を開けるならまだしも、ラパ胆にもブロックしているらしい。そんなの必要かと。
極めつけは、このあいだ麻酔科依頼したら、いつのまにかオペ室でCVが抜かれてて挿れ替えられてるという。。さすがに「はァ?」と思ったので部長に理由を聞いたら、「下の子の練習のため」と。いくらなんでもふざけすぎやろうと。

他にも、もともと時間外に突入することが決まっている10時間コースの長いオペを引き受けないわ、時間外からの緊急オペは一切引き受けないわ、プライドも何もない。
あんな連中に患者をおもちゃにされるのは勘弁と、最近は自分の患者は全部自科麻酔にしている。挿管は自分の見守りのもとで研修医にやってもらい、導入が終わったら手分けしてA-line、CVを同時進行で素早く確保。一人は手洗いに早めに行き、麻酔かける人が消毒など、術前準備をとっととやる。人手がないときは外回り看護師に口頭指示で麻酔管理をやってもらう。リスクの少ない人のTIVAはだいたいこれでいける。
こういうのが当たり前だと思うんだが。麻酔科に任せるより圧倒的に早いし、安心だし、研修医もうまくなるし。

2010年4月18日日曜日

マナーモード

今まで外にいるときは当たり前のようにマナーモードを使用していたが、病院から電話に気付かないことが多々ありなにかと迷惑がかかっているため、外でもマナーモードを使用しなくなった。多少うるさいが仕方ない。

にしても、レジデントになっただけでこうも生活が変わってしまうのか。いつ電話がかかってくるか分からない。体力的なしんどさはあんまりないが。。しんどいしんどいと言うのが癖みたいなもやし君が多々いるが、そういうやつに限って仕事が遅いし、していない。ナースの方がはるかに体力使ってるやろうに。
ただ、休みであるはずの日にも仕事のことが完全には頭から離れないのが医師の仕事の一番辛いところ。
患者を診るだけじゃなく、めんどくさい書類仕事も多い。雑用はできるだけ研修医に渡すようにしている。まだ仕事を始めたばかりの研修医はやる気があるためどんな仕事を与えても嬉々としてやってくれる。彼らの勉強にもなるだろうし、持ちつ持たれつってとこか。

2010年4月12日月曜日

allrounderが理想だが

何か一つ飛びぬけてできることがあっても他ができなければダメだと昔から感じている。なんでもソツなくできるのが大事。勉強だけできてもダメだし、運動だけできてもダメ。野球で言えば、走攻守揃ってないといけないということ。
医師の仕事としては、内科系であればどんなspecialistであってもある程度の総合内科医としてのgeneralな能力が必須と思うが、外科系はそうでもない。むしろspecialistとしての技量があればそれだけで良いとも思う。そう分かりつつもGeneral志向が強い自分は、レジデントとして外科、整形外科、脳神経外科を半年くらいずつ専攻するという選択肢も考えたが、結局やめた。一つのことを極めながらでも他のことに手が出せなくもないし。自分の場合、別に頭にだけ興味があるわけでもないし、馬鹿の一つ覚えになるつもりもない。骨にも腹にも内科にも興味はある。
ただ、手術、麻酔、重症患者の全身管理、救急外来、外傷、CV・挿管・気管切開といった基本的手技、カテなど、何においても長けてるのが脳外科医じゃないかと思って選んだだけのこと。

2010年4月9日金曜日

初顕微鏡

症例は、被殻出血。血腫量70cc。transsylvian approach。
顕微鏡でopeしたのは正真正銘これが初。操作方法を覚えつつ頑張る。見てると簡単そうだったのが、やってみると思いのほか難しい。わずかな少しの手のブレが画面上ではこれだけ大きく動きく動くとは、想像以上だった。これは慣れるしかない。
insular cortexを切開し、見える限りの血腫を吸引したが、あまり取れていなかった様。しかし吸引する感覚は心地よい。指導医に変わってもらい、残りを吸ってもらう。自分は20%程度しか吸えていなかったらしい。

本日抜管でき、これからリハ開始。オペで良くなるのは素晴らしい。

木村拓也の死

巨人の木村コーチがクモ膜下出血で亡くなった。あれだけ劇的に発症して亡くなったのはやはりそれなりにショックを受けた。
本人が倒れたばかりの球場での様子をテレビで見たが、完全にgrade5で深昏睡状態。
テレビで専門家は、ただ動脈瘤の破裂じゃないかみたいなことを言っていたが、37歳という若さやあの重症感は解離性椎骨動脈瘤の破裂じゃないかなあ。。
椎骨脳底動脈系の解離は外傷でも起こる。例えばゴルフでも多いらしい。頚部を回旋させる際に起こるとのこと。木村コーチはノック中だったとのことだが、野球で椎骨動脈が解離し、爆弾を抱えていたのかもしれない。

2010年4月7日水曜日

angiography

血管撮影は脳外科のごく基本的な検査手技なのでレジデント真っ先にできないといけないことだが、機械の操作を覚えるだけでも慣れないと結構大変。カテもトルクがうまくかかってくれず思ったように動かない。この手の手技は自転車に乗るがごとく、ただひたすら数をこなしてコツをつかむしかなさそうである。一ヶ月後には夜中に緊急で一人でやれていないとマズイ。
少なくとも今年度で100例はやらんと。

2010年4月5日月曜日

LASIK POD7

というわけで術後一週間。
右1.5 左1.5 両眼1.5
基本的に順調。心配していた顕微鏡もよく見える。
ハローは完全には消えていないが、よくなってきている。完全になくなるにはまだ時間かかるかな。
なんにしても快適。朝起きた瞬間眼がよく見えてるってのはいい。

2010年4月4日日曜日

学会

レジデントになって初の演題発表が終わったが、拙い発表となってしまった。
スライドを作り始めた時点であと一週間を切っていたり、全く自分の知らない患者だったり、脳外科医としての臨床経験がほとんど無かったりと、うまくできる要素は無かったんだが、それを考慮しても不出来だった。

まず、原稿をそのまま読もうとした根性からしてダメだった。実際は片手でマイクを持ち、片手でレーザーポインターやパソコンを操作するべきだが、原稿を手に持って読み始めてから手が足りないことに気付く。仕方ないので原稿を机に置き、空いた手でパソコンを操作し、目を凝らしながら下を向いてただひらすら原稿を読むだけでポインターを全く使用しないという、素人丸出しの発表。
質問を2つ受けたが全く答えられず、「共同演者の○○先生お願いします。」と、部長に丸投げするはめに。良かった点は、研修医時代に一度経験したおかげかほとんど緊張しなかったことくらい。
反省し、修正しないと。近々リベンジしたい。

1.原稿を見て読むのは論外。資料として持っておくだけにする。
2.適宜ポインターを使い、聴き手に分かりやすく。顔を上げて話す。
3.文献の読み込みや、質問に対する準備が絶対的に足りてなかった。